【要点まとめ】FACTFULNESS(ファクトフルネス)

分断本能:「世界は分断されている」という思い込み

  • 話の中の「分断」を示す言葉に気付くこと
    • 重なり合わない2つのグループを連想させることに気付くこと
    • 多くの場合、実際には分断はなく、誰もいないと思われていた中間部分に大半の人がいる
  • (対処法)大半の人がどこにいるか探す
    • 平均の比較
      • 分布を調べてみると、2つのグループに重なりがあり「分断などない」ことが多い
    • 極端な数字の比較
      • 人や国のグループには必ず最上位層と最下位層が存在し、2つの差が残酷なほど不公平な時もある
        ⇒多くの場合、大半の人や国はその中間の「上でも下でもない」ところにいる
    • 上からの景色
      • 高い所から低い所を正確に見るのは難しい
        ⇒どれも同じくらい低く見えても実際は違う

ネガティブ本能:「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み

  • ネガティブなニュースに気付くこと
    • ネガティブなニュースの方が圧倒的に耳に入りやすい
    • 物事が良くなったとしても、そのことについて知る機会は少ない
      ⇒実際より悪いイメージを抱くようになる
  • (対処法)「悪いニュースの方が広まりやすい」ことに気付く
    • 「悪い」と「良くなっている」は両立する
      「悪い」は現在の状態、「良くなっている」は変化の方向
    • 良い出来事はニュースになりにくい
    • ゆっくりとした進歩はニュースになりにくい
    • 悪いニュースが増えても、悪い出来事が増えたとは限らない
    • 人々は過去を美化したがり、国家は歴史を美化したがる

直線本能:「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み

  • 「グラフは、まっすぐになるだろう」という思い込みに気付くこと
    • 実際には、直線のグラフの方が珍しい
  • (対処法)グラフには様々な形があることを知っておく
    • 何でもかんでも、直線のグラフを当てはめてはいけない

恐怖本能:危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み

  • 「恐ろしいものには、自然と目がいってしまう」ことに気付くこと
    • 恐怖と危険は違う
  • (対処法)リスクを正しく計算する
    • メディアや自身の関心フィルターのせいで、世界は実際より恐ろしく見える
    • リスク=危険度×頻度
      • 「恐ろしさ」はリスクとは関係ない
    • 恐怖でパニックになると、物事を正しく見られなくなる
      • パニックが収まるまで、大事な決断をするのは避ける

過大視本能:「目の前の数字が一番重要だ」という思い込み

  • ただ1つの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気付くこと
  • (対処法)比較したり、割り算をする
    • 比較
      • 大きな数字は、そのままだと大きく見える
      • 1つしかない数字は他の数字と比較し、できれば割り算をする
    • 80・20ルール
      • 項目が並んでいたら、まずは最も大きな項目だけに注目すること
        ⇒多くの場合、小さな項目は無視しても差し支えない
    • 割り算
      • 違う大きさのグループを比べる時には割合の方が良い
      • 「1人当たり」に注目する

パターン化本能:「1つの例が全てに当てはまる」という思い込み

  • 1つの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気付くこと
    • パターン化は間違いを生み出しやすい
  • (対処法)分類を疑う
    • 同じ集団の中にある違い
      • 特に集団が大規模な場合は、より小さく正確な分類に分ける
    • 違う集団の間の共通項
      • 異なる集団の間に共通点を見つけたら、分類自体が正しいかどうかを改めて問い直す
    • 違う集団の間の違い
      • 1つの集団について言えることが、別の集団にも当てはまるとは限らない
    • 過半数
      • 過半数とは半分より多いということでしかない
        ⇒それが51%なのか、99%なのか、その間のどこなのか?
    • 強烈なイメージ
      • 強烈なイメージは頭に残りやすいが、それは例外かもしれないと疑うべき
    • 自分が絶対に正しいとは限らない
      • おかしいな?と思うことがあったら、謙虚になって考える

宿命本能:「全てはあらかじめ決まっている」という思い込み

  • 色々なものが変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気付くこと
    • 小さなゆっくりとした変化が積み重なれば大きな変化になる
  • (対処法)ゆっくりとした変化でも、変わっているということを意識する
    • 小さな進歩
      • 毎年少しずつ変化していれば、数十年で大きな変化となる
    • 知識をアップデートする
    • 過去を知っている人に話を聞く
    • 逆の事例を挙げる
      • 今の状況が昔から変わらないしこれからも同じだと言われたら、逆の事例を挙げる

単純化本能:「世界は1つの切り口で理解できる」という思い込み

  • 1つの視点だけでは世界を理解できないと知ること
    • 様々な角度から問題を見た方が物事を正確に理解できるし、現実的な解を見つけることが出来る
  • (対処法)何でもトンカチで叩くのではなく、様々な道具の入った工具箱を準備する
    • 自分の考え方を検証する
      • 自分と意見の合わない人に考え方を検証してもらう
    • 知ったかぶりはやめる
    • 1つの道具だけで全てを解決することはできない
      • 違う分野の人たちの意見にも心を開く
    • 数字は大切だが、数字だけに頼ってはいけない
    • 単純なものの見方と単純な答えには警戒する
      • 複雑さを受け入る
      • 違う考え方を組み合わせる
      • 妥協も厭わない
        ⇒ケースバイケースで問題に取り組む

犯人捜し本能:「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み

  • 誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気付くこと
    • 誰かを責めると他の原因に目が向かなくなり、将来同じ間違いを防げない
  • (対処法)誰かに責任を求める癖を断ち切る
    • 犯人ではなく原因を探す

焦り本能:「今すぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

  • 「今すぐに決めなければならない」と感じたら、自分の焦りに気付くこと
    • 今決めなければならないような事は滅多にない
  • (対処法)小さな一歩を重ねる
    • 冷静さ
      • 焦っている時こそ時間をかけて、情報をもっと手に入れる
      • 今やらなければ二度と出来ないなんて事は滅多にないし、答えは二者択一でもない
    • データ
        • 緊急で重要な事なら尚更データを見る
          ⇒正確で重要なデータだけを取り入れる
          ⇒下記のデータに注意

          • 一見重要そうだが正確でないデータ
          • 正確であっても重要ではないデータ
    • 未来の予測は不確か
      • 予測には幅がある
      • 最高のシナリオと最悪のシナリオだけではない
    • 過激な対策に注意
      • 大胆な対策をとったらどんな副作用があるかを考える
        ⇒その対策の効果が本当に証明されているか?
      • 地道に一歩一歩進みながら、効果を測定すべき

参考

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